絶対に失敗しないパソコン選び

パソコン購入時に絶対に失敗しないパソコンの選び方をまとめてみました

実際は違う?WindowsVistaのサポート終了の本当の意味

2017年4月11日をもって、WindowsVistaのサポートが終了します。 各PCメーカーやWEBサイト、家電量販店にて、買い替えを促進するような キャンペーンが目立ちますが、実際サポート終了とは何を指すのか 今回はWindowsVistaのサポート終了に対する、本当の影響を考えていきたいと思います。

f:id:pcselectinfo:20170723010234j:plain

WindowsVistaサポート終了とは

WindowsVistaサポート終了とは何を指すのでしょうか。 サポート終了とは、主に2つの項目から成り立っています。

○WindowsUpdateの提供の終了

○PCメーカーのサポート終了

の2つです。それぞれ本来の意味を踏まえて考えていきたいと思います。

WindowsUpdateの提供終了

では1つ目WindowsUpdateの提供終了とはどういう意味でしょうか。 文字通りMicrosoftから配信されるWindowsUpdateがなくなるという意味です。

WindowsUpdateで配信される内容は主に OSの不具合の解消 新機能の追加 セキュリティ対策 の3点です。

WindowsVistaは2007年春の発売からすでに10年が経過しているため OSの不具合の解消、新機能の追加という役割はほぼ終え、 セキュリティ対策の提供がほとんどでした。OSの細かい不具合の解消ももちろん存在しましたが 一般の方では利用していない機能が多かったと思います。

一般的にハッキングなどの脆弱性を狙った外部からの攻撃は、時間とともに発展していきます。 悪意を持った攻撃者の標的となる脆弱性を対策するのが、WindowsUpdateのセキュリティ対策の 主な内容です。

WindowsUpdateのセキュリティ対策と言っても、あくまでWindowsVistaのOSとしての脆弱性であり ウィルス対策ではありません。 すでに確認されている脆弱性に対して、対策するのがWindowsUpdateのセキュリティ対策です。 このセキュリティ対策がなくなるのが、今回のWindowsVistaのサポート終了の1つ目の側面です。

PCメーカーのサポート終了

では、次にPCメーカーのサポート終了の意味を考えていきたいと思います。 これは単純に、ソフトウェアトラブルやハードウェアトラブルの相談で PCメーカーに連絡をしても、PCメーカーとして相談に乗りませんという 文字通りの意味です。

各メーカー同一時期にWindowsVistaのサポートを終了する背景としては、 もちろんMicrosoftのWindowsVistaの提供終了に合わせているのは、簡単に推測できると思います。

WindowsVistaサポート終了とは具体的には WindowsUpdateでセキュリティの更新が提供されなくなること PCメーカーのサポートが終了すること

ということがわかりました。

WindowsVistaサポート終了の影響

では、WindowsVistaのサポート終了の影響を考えていきたいと思います。 結論を先に言うと、PCメーカーや家電量販店がいうほど影響はないと思っています。

PCメーカーサポート終了の影響

まず、一番影響が少ないのがPCメーカーのサポート終了です。 WindowsVistaが発売されたのが2007年春から、2009年夏の商戦期の間でした。 そもそも挙動が遅く評判がよくなかったWindowsVistaは、WindowsXPが6年発売されたのに 比較すると短い期間しか発売されませんでした。

そもそもメーカーにはもう1つサポートの指標があります。 それは保守期間です。保守期間は修理可能期間と言い換えることができます。 修理可能期間は、PCメーカーすべて私の知る限り6年です。

これはどういう意味かというと、メーカーが発売開始した日から6年間は修理をするが 6年を経過したパソコンは修理をしませんという意味です。 パソコンは進化がとても速いので、6年たつと保守部品、修理部品の確保が難しくなるため 各社横並びで6年としていると思います。

ということは、WindowsVistaのパソコンは、 すでに修理可能期限が切れているのです。

PCメーカーの修理ができないパソコンのサポート期間が切れたからといって、 すでに修理期間が切れているので、改めて影響が大きいとは思えません。

WindowsUpdateでセキュリティの更新がなくなることの影響

では、次にWindowsUpdateでセキュリティの更新がなくなることへの影響を考えます。 たとえばインターネットに接続せずに、ゲームを楽しまれている方とか、 小規模の社内LANで外部のインターネット接続をしないで使われている場合は 影響はほとんどありません。

外部から攻撃されるリスクはインターネットにつないでいることが最低条件です。 つないでいない場合、これまでもWindowsUpdateは適用されておらず、 セキュリティの更新がなくなっても、これまでと全く変わりません。

次にインターネットに接続されている場合です。 インターネットに接続してWindowsVistaをご利用の場合には、 WindowsUpdateでセキュリティの更新がされなくなることで、リスクが増えます。 これは各PCメーカーや家電量販店が言っている通りです。

確かにセキュリティソフトのファイヤーウォールでカバーできる部分も多いとは思いますが 今後発見される未知の脆弱性に対応できないデメリットは残ります。

ただし、WindowsUpdateは既存の脆弱性に対応するという側面を忘れてはいけません。 常に脆弱性はあり、その脆弱性に後から対応してきたのがWindowsUpdateなので 最初からリスクは存在していたのです。

また、ルータがありルータのファームウェアを最新にしておくことでも 完璧ではありませんが、セキュリティは格段にアップします。

どうしてもインターネットに接続が必要な場合には、もともとあったセキュリティのリスクが WindowsUpdateで更新されないことにより、リスクが増えた状況が続いていることを 理解したうえで利用する必要があります。

結論

そもそも論となりますが、なぜVistaは短期間で発売されなくなったのでしょう?

Vistaの主なトラブルにパソコン終了時に、一緒に動いているプログラムの終了が間に合わず 終了できないというトラブルがありました。

それだけ挙動が重く、使いにくかったOSでたった2年間しか発売されませんでした。 結果的に主な企業ではVistaに乗り換えることはなく 前の世代のOSのWindowsXPを使い続けたという、歴史があるOSがWindowsVistaです。

個人的に思うのは、使いにくいOSで有名なWindowsVistaを使うメリットは2017年現在 最初からなにもなかったと思います。

動作は遅く、すぐにブルーバックが表示されて止まってしまうことで 作業の効率は落ち、最悪大切なデータが消えてしまうことにもなりかねません。

インターネットを閲覧するにもすでに時代が変わってしまい、正常に表示されない Webページも多いことでしょう。動画ストリーミングを十分に見ることはきっと不可能だと思います。

またPCメーカーがサポートするしないに限らず、故障しても修理できないパソコンを 使い続けるメリットもありません。 パソコンは使い続ければ続けるほど、精密機械なので故障するリスクが高くなります。

故障しても大切なデータを取り出すこともできないパソコンは、 サポート終了にかかわらず、使わないほうがよいでしょう。

結論としてWindowsVistaのサポート終了で、WindowsUpdateでセキュリティの更新が提供されず セキュリティ面でのリスクが増えることになるが、 そもそも修理期限も終了していて、重くてもともと使いにくく、現代のネット環境に合っていない WindowsVistaを使うメリットは最初からなかった。

これがWindowsVistaのサポート終了の本当の意味だといえるでしょう。

富士通パソコンFMVの直販サイト富士通 WEB MART