現在本来無償アップデートできるはずのWindows8からWindows8.1のアップデートに失敗する現象が発生しているようです。
これまで国内メーカー3社のWindows8のパソコンで、Windows8.1にアップデートできない現象を確認しました。 MicrosoftはWindows8でのサポートをすでに終了しています。 いうなればVistaやXPと同じ状況です。
セキュリティの面から一刻も早くWindows8.1にアップデートが必要なのですが、本来無償でできるはずのアップデートが失敗していまう現象が発生しています。
重要：2017/07/06改善を確認しました。やっぱりMS起因の現象でした…
- エラーメッセージ
- 従来の解決方法
- Microsoftコミュニティの情報
- 現在の唯一の解決手段
- Windowsをアップグレードするときに一番大切なこと
- Windows10の無償配布継続中⁉
- おすすめできない理由
エラーメッセージ
これまでのWindows8.1へのアップデートに失敗する場合には、長時間のアップデート中にアップデートできない旨のメッセージが表示されて失敗したことが多かったのですが、 今回のアップデートはストアのタイルからWindows8.1のアップデートを選択したとたんに
「Windows8.1のインストールを完了できませんでした。問題が発生したため、Windows8.1のインストールを完了できません。」と 表示されます。そもそもアップデートのためのダウンロードすら始まらない状況です。
従来の解決方法
正直これまでも先ほどの例のようにWindows8.1のアップデートに失敗することはよくありました。
1．必要なWindowsUpdateの更新プログラム(KBと呼ばれるもの)が適用されていなかった場合 2．メーカーで必要なアップデートのための事前準備が完了していなかった場合、 3．IEのインターネット接続設定と、PC本体の接続設定が違うためアップデートできなかった場合 などなど
いろんな例がありましたが、すべて改善できず 今回のアップデートできない問題は新しい未知の問題だということがわかります。
Microsoftコミュニティの情報
Windowsの不具合はMicrosoftが公式に認めて対策をする前に、そのほとんどがMicrosoftが運営するコミュニティという掲示板に投稿され、社内外の有志にて解決方法が議論されています。 今回のWindows8.1にアップデートできない不具合について、Microsoftコミュニティに記載があるのか、記載があればどのような改善策があるのか、早速確認してみました。
ここ1週間でなんと新しく3つのスレッドがたっていることを確認しました。通常1つのスレッドにみんな書き込みますので、かなり多い数です。
○8から8.1へアップデートしようとしてもダウンロード出来ません https://answers.microsoft.com/ja-jp/windows/forum/windows8_1-windows_install/8%e3%81%8b%e3%82%8981%e3%81%b8%e3%82%a2%e3%83%83/6e8fdec4-f22a-493c-9295-951af3b9d3b2
○Windows8からWindows8.1にアップデートができません【急ぎです】 https://answers.microsoft.com/ja-jp/windows/forum/windows8_1-windows_install/windows8%e3%81%8b%e3%82%89windows81%e3%81%ab/28610b43-655f-4786-9184-5bd1d9ddbac7
○windows8.1のインストールが完了出来ませんでした。メッセージ https://answers.microsoft.com/ja-jp/windows/forum/windows8_1-windows_install/windows81%e3%81%ae%e3%82%a4%e3%83%b3%e3%82%b9/aea07d76-46f4-47ef-9bda-b6af10c62921
同じような問題で困っている人がたいへん多いのはわかりましたが、残念ながらどのスレッドも未解決のままでした。
ただしここからわかるのは、全国のWindowsを使われている多くの人が同じトラブルを抱えているということです。 よって、この問題はMicrosoftもしくはWindows起因の問題であることがわかります。
ダウンロードも始まらないので、なんらかの原因でWindows8.1にアップデータを配信するサーバーが止まっているのと思い、この情報をもとに、Microsoftのサポートに訪ねてみました。
サポート担当者の話では、そのようなトラブルの情報がないとのことで、一般的なトラブルシューティング方法を教えてもらいましたが、過去のトラブルシューティング方法についてはすべて試してあるので、解決に近づくことは残念ながらできませんでした。
現在の唯一の解決手段
そこで現在見つけた唯一の解決方法がWindowsメディア作成ツールを使って、Windows8.1へアップデートする方法です。 4GBのUSBメモリさえあれば、簡単にアップデートできます。USBメモリに以下のURLからダウンロードを行い、そのUSBからWindows8.1へアップデートすることができます。
Windows8.1メディア作成ツール
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows8
USBにダウンロードしたファイルをクリックすると、あとはメッセージ通りに進んでいくだけです。 時間はかかりますがそう難しい方法でもありませんし、大切なデータも失敗しない限り残ることもメリットの一つです。
デメリットメーカーのサポートを受けられないことです。 通常の方法でアップデートするのであれば、自社のパソコンの挙動について検証してあるとは思いますが、非常事態の方法であるため、メーカーの動作保証外となる可能性が非常に高いです。
ただしクリーンインストールとは分けて考える必要があります。
OSのパッケージなどからのクリーンインストールは、単純にWindowsがインストールされるだけで、メーカー独自のパソコンに合わせたドライバやチューンナップ内容、ソフトウェアも全然インストールされないので、通常に動くかすらもわかりません。
一方メディア作成ツールは、データやアプリケーションも含めて、今の状態を維持しながらアップデートを行うので、メーカーの保証はないけども、非常事態として試してみる価値は十分あるような気がします。
Windowsをアップグレードするときに一番大切なこと
メーカー製パソコンには様々なメーカーならではの工夫が施されています。
Windows8.1にアップデートしても、自社の便利なソフトウェアや機械のカスタマイズをそのまま生かすことができるように、8.1用のアップデータを用意しています。
そのためWindows8.1にアップデートする場合も、Windows10にアップグレードする場合も、メーカーが提示している事前準備作業と、アップデート後の必要なアップデートを行い始めて、はじめて通常に動くことができるのです。
よく聞くのが、この作業を一切無視してWindows8.1アップデートを行った場合です。
この作業を怠ってしまうと、ソフトや機械の不整合を起こし、びっくりするほど使い物にならないパソコンに早変わりします。
OSを変えてアップデートする場合には、自分の機種の留意事項を必ずよく読み、手順に沿ってアップデートしないと、まったくPCとしての機能しないパソコンになってしまうので、くれぐれも十分にご注意ください。
121ware.com > サービス&サポート > Windows8.1 サポートのご案内
Windows10の無償配布継続中⁉
最後にここだけのナイショのお話です。
Windows10にアップグレードする場合にも、今回ご紹介したWindows10用のメディア作成ツールを使って、アップグレードを行うことが可能です。
残念ながらWindows10 の無償アップグレード期間が終わりましたので、アップグレードするには、アップグレード料金がかかるはずです。
料金がかかるはず、というところがポイントです。
今まで一度もWindows10にアップグレードしたことがなかったパソコンを、今回のWindows8.1にアップデートできない不具合を受けて、1台だけWindows8からWindows10 にメディア作成ツールを使って、アップグレードしてみました。
Windows10メディア作成ツール
https://www.microsoft.com/ja-jp/software-download/windows10
すると…無事アップグレードした後にライセンスを確認してみると、なんと見事に認証アクティベーションされていました。 無料でWindows10にアップグレードできたのです。
おすすめできない理由
この無償Windows10 へのアップグレード方法ですが、大変難易度が高いので残念ながらおすすめできません。
まずMicrosoft社が公式に認めていませんので、必ず無料でアップグレードできるとは限りません。 失敗したり代金を求められるリスクがあります。
2点目は、OSのアップグレード時に一番大切な事前準備を Windows8.1の事前準備とWindows10の事前準備を合わせてすべて 行わないと、普通にパソコンとして機能しないということです。
Windows8.1の事前準備だけでもたくさんあるのに、8.1にアップデートしたことを見越して、 さらにWindows10 へのアップグレードの事前準備を行うのは、難易度がとても高く至難の業だと思います。
そもそもWindows8、Windows8.1、Windows10 の3つのOSの動作が保証されているパソコンでないといけないのは 言うまでもありません。2012年春頃に発売されたパソコンが唯一この条件を満たしている可能性があります。
以上、今回はWindows8.1へのアップデートができないトラブルへの暫定回避方法についての記事でした。
